最初に見舞いに行ったとき、彼は僕が自分を嘲笑うか、でなければ復讐のために追い打ちをかけにきたのかと思ったらしい。そんなつもりはないという僕の弁明はあまりにそらぞらしく響き、やはり後ろめたさは隠しきれないのだと今さらながらに知るのだった。やっとICUから抜けた彼の身体はまだガーゼや包帯まみれだったが、中でも目を引くのはちぐはぐな長さで終わるシーツの下の下肢のシルエットで、それで僕はつい安っぽい同情を口にしてしまう。もう君が飛ぶ姿は見られないのか。彼は軽蔑の眼差しとともに、いかにも以前の彼らしい皮肉に満ちた笑みを寄越した。火傷から回復しきらない皮膚が引きつれ、おそらくは痛みのために歪められた表情は、よこしまな僕の心をなお一層うきうきさせた。外は快晴で、患者にとって強すぎる陽を遮るために閉められたカーテンは、この場面のディテールをごく単調な彩りに沈めている。あの空にあった鮮烈な殺意は望まぬ幸運に拭い去られ、清潔なベッドの上に横たえられた憎悪の燃え滓は、二度と僕を焼くことはない。
僕は窓辺へ歩み寄り、ためらいなくカーテンを開けた。戦火に灼かれた淡い青が、空の底まで続いている。その先のダーク・ブルーは、人の血で穢されたことがない。魂が天に還るのならば、天は僕らの翼が切り裂いた戦場から、どれだけの命を抱きとめたことだろう。感傷的な物思いを、うめき声が現実へ引き戻す。折れた腕では我が身をかばうこともできず、うずくまることで光を避けて、彼は精一杯の力で僕のことを罵り、呪い、そして実際は、懇願した。そのカーテンを閉めてくれ。彼の言葉が獣の唸りからすすり泣きに変わるのを聞きながら、僕は声をたてて笑った。