ひどいじゃないか! とアンヘル・Kは声を高めて非難した。彼の親友であるところのアレハンドロ・Kは鼻をならし、唇を尖らせた……が、このところ益々伸び放題になっている髭に邪魔されて、それはうまく相手へ認識されなかった。
「君はなんだ、ええ、僕を誘ってくれなかったというわけか。仲間みんなに酒をおごってやったって? アダムスのやつもイリューシンのやつも、みんな僕を馬鹿にしていたよ……僕らいつからこんな風になっちまったんだ?」
「なっちまったんだ、だと? アンヘル、そりゃお前がいちばんよくご存じの筈じゃないか。断じてこっちから始めたんじゃない、俺はいつだってお前の友だちだったさ、だったのにそっちのほうが! 友だちを放っぽりだして、あのZとかいう役人といちゃつくようになったんじゃないか! 勘違いした女みたいな奴だ、だんまりを決め込んで、つんと澄ましやがって……」
「君、彼まで侮辱すると只じゃおかんからな。ことによると……」
「それみたことか!」彼はわざとらしく目をぐるりとしてみせた。「君はあいつに首ったけだ、他に何も見えちゃいない」
「そりゃあ、そりゃあ、そうだよ……」Kは威勢のいい返しができなかった。すっかり身支度したあとで、鏡を見ておかしなところに気づいてしまった、という風な困惑の色がにじみ出た。「彼はまったく素晴らしい人なんだ、まったく。そいつが君にも分かればなあ!」
「そいつは分からないが……これで俺が君に酒をおごらなかった理由が分かったろう」
「分かった。悪かったよ」
「そいつが分かればいいんだ、さあ友よ、飲みに行こう。君の奢りでだ!」